13秋にMNPしたisai(LGL22)の支払いが終わる、つまり二年縛りが解けるのを期に前々から興味あったMVNOへ移ろうと決めたのが先月のこと。んで機種をどうしよう、冬モデルは正直良さそうなのが無いし、SIMフリーか白ロムでも入手するかと悩んでいた時に、
「スマホのくせにESSのDACとアンプ積んだ変態機種があるらしい…」
――という、どうあがいても興味しかそそられない(?)噂を聞き、調べてみてその変態っぷりに購入を即決してしまったのが今回雑感を書くLGのV10である。
丁度「DAPどうしよっかなー、折角だからDP-X1とか新しいの買おっかなー」とか漠然と思い巡らせてもいたので、もうコレは買うっきゃないと決断した次第。
…………尤も、辛うじて日本でも使えないこともないH961Nですら、対応バンドが大して広くなくてdocomoのFOMAプラスエリアをカバーできないとか注文後にようやく理解してしまって、プチ後悔したりしたのは御愛嬌である。そーゆーことにして欲しい。しろ。(涙目
以下、感想。
ちょっと興奮の余り大長編と化しているので御了承をば。
――何なんだ、コイツは!?
いやあびっくりした。ホントに驚いた。ここまでマルチメディアに特化したスマホってかなり珍しいんじゃなかろうか? しかもその特化の仕方が完全に ガ チ で、変態仕様という前評判は伊達ではなかった。LGなにかんがえてるの…
・画面
元々液晶パネルやらテレビやら色々作ってるだけあって綺麗。変に彩度が高かったりしてちょい見難い画面って時々あるけど、それと比較した場合発色は抑えめもとい地味。しかしそれ故に見やすい。
因みにisaiと比較した場合はV10の方が色鮮やか。加えてガワの大きさがiPhone6+くらいあるので中々の迫力。
・インターフェイス(ハード)
タッチパネル感度は問題無し。まあこれはisaiでも文句無かったので普通か。
一般的な機種ならサイドに電源ボタンや音量ボタンが置かれているものだが、LGのグローバルモデルである本機はそれら二種のボタンが全て背面に集約されている。これが中々便利で、右手左手どちらでも使えるシンメトリーデザインとなっている辺りが秀逸。なおisaiは日本向けにローカライズしたモデルなのでそうはなっていない。
また、電源ボタンはiPhoneがそうであるように指紋認証機能を備えており、しかもこれがまた結構な速度で読んでくれるから有難い。iPhone6+と比較しても劣らないレベル。
・インターフェイス(ソフト)
通知パネルから色々オンオフ出来るのは相変わらず。isaiを使っていたこともあって違和感は殆ど無し。グローバルモデル故か余計なアプリが全く何も入っていない辺りがごちゃごちゃしていなくて実に良い。
・拡張性やハードウェア仕様など
USBは最新規格USB-Cではなくてmicro。他、microSDスロット*1、nanoSIMスロット*2、ステレオミニジャック*1を搭載。バッテリーは3000mAhで着脱可。代わりに防水は無し。
実に必要十分というか、問題無い感じ。バッテリー交換可能って辺りがマニア受けしそうだがどうなのだろう。isaiではあまり良くなかったGPS精度も上々。
処理速度(スナドラ808)やストレージ容量(内部64GB)、RAM容量(4GB)といった基本的スペックも手堅く纏まっている。大手キャリアが夏に出した機種が須く熱に苦しんだのに対し、V10は殆ど発熱が無いことは地味に評価出来るポイントだろう。
・対応バンド
以下、EXPANSYSより。H961Nでの話なので、他の型番だとまた違う点は注意。
4G
FDD:(B1)2100/(B3)1800/(B7)2600/(B8)900MHz
TDD:(B38)2600/(B39)1900/(B40)2300/(B41)2600MHz
3G:850/900/1900/2100MHz
TD-SCDMA:1900/2000MHz
日本で使う場合、docomo系SIMならFDDのB1とB3が使えて、SoftbankならB1・B8・B41が使える。auはB1とB41が繋がるが、B41はWiMAXなので余りアテにならない。
従って、仮にMVNOのSIM挿して使うならdocomo系一択。Softbank系のMVNOが出れば中々面白いところなんだが…
・32bit Hi-Fi DAC
ぶっちゃけこの為にV10買ったようなものと言っても過言じゃないが、その期待を裏切らないクオリティで正直脱帽モノ。スマホのくせに下手なDAP以上に音が良いとかどうかしている。
搭載しているDACはESSのSabre9018C2Mで、アンプはSabre9602C。実はこれら、最近オンキョーとパイオニアから出たハイレゾDAP(DP-X1・XDP-100R)に積まれているものとほぼ同型のチップだったりする。そのためこのV10、DSD音源の再生を平然とこなすだけでなく32bit/384kHzアップサンプリングまでサポートしている。どういうことだってばよ…
更に、ジャックへ挿したイヤホンやヘッドホンのインピーダンスを検知して勝手にゲイン調節までしてくれるという、DAPでも中々御目に掛かれないような機能まで備わっている。実際、手持ちのHD25-1II(HD25 Originals)を挿してみたら勝手にハイインピーダンスモードになって、しかも全75ステップの内30~40くらいでも十分音量が取れてしまった。その上鳴り加減が凄いことになってて呆然。A3よりも元気に音が出ている気がする。わけがわからない。
無音時のノイズは皆無と言っていい。地味にデフォルトのミュージックアプリが出来良くて使いやすいため、まだHF Playerなどは入れずにそのまま使っている。加えてハイレゾ音源も未だ再生させたわけじゃないが、それでも既に甘錯乱してしまう程のクオリティ。恐らく本格的なDAPは更に音が良いのだろうが、正直V10レベルあれば十分である。バランス接続? やるとしてもPHPA噛ますから無問題。
今までメインのDAPとして愛用していたJ3との比較だが――生々しさのケタがまるで違う。如何にもそれっぽく、音楽的に聞こえるのはJ3だろうが、よりリアルなのはどっち?と聞かれたら間違いなくV10。ちゃんと巧い人の歌謡や演奏、それも良録音のを聞くと背筋がゾクゾクするレベル。自分よりも耳の感度が良い家族曰く「何でこんな音が出るの??(驚愕」とのこと。
アップサンプリングの賜物か、圧縮音源ですら全く異なって聞こえるのはちゃんとしたDACとアンプを積んでいる証左だろうか。つーか先程も書いたけど25-1がまとも以上に鳴るとかスマホかどうか疑いたくなるレベル。しかもK70xですら大音量稼げるとか何とか。……いやマジでスマホってなんだっけ……?
生憎とDSDなどのハイレゾ音源を未だに保有していないので、そろそろ一つくらいどっかで仕入れてこようと思ってるとこ。これほどガチのスペックだと(例え可逆でも)圧縮音源ばかり再生していては勿体ない。ただどんな曲買うかが悩み所ではある。元々自分の音楽鑑賞はゲームやアニメのOSTが中心なので、それ以外となると中々思い付かんのよなあ…
・カメラ
地味に驚かされたのがコレ。というのも、なんとマニュアルモードで撮影出来るのだ。ホワイトバランスは兎も角、ISO感度やシャッタースピードをかなり細かく変えられる上、ピント合わせまで自分でリニアに調節可能とかちょっと凄すぎる。この辺り海外でもかなり評価高いらしい。そりゃあねえ…
更に光学式手ブレ補正まで完備しており、また動画撮影時はマイクの指向性を弄れるなどオーディオ面に負けず劣らず至れり尽くせり。光学ズーム積んでないことを除けばホントただの本格的カメラでしかない。こんなの絶対おかしいよ。(混乱
・デザイン等その他
自分が購入した色はSpace Blackで、背面カバーにDura Skinという対傷性に優れた素材を使っているらしい。黒系は他にLeather Blackといってその名の通りカバーがレザー調で、かつ側面の金属製フレーム(Dura Guardと呼称するらしい)が金色っぽくなってるなど高級感を出しているものもある。海外だと青とかもっと他の色が用意されてるとか。いいなあ。
バッテリーの保ちはDAC使ってなければそこそこ。使ってると目に見えて早い。最近は3400mAhオーバーとか積んでる機種もあるので、それらと比較すれば流石に見劣りするか。
大きさは上の方でiPhone6+並と書いたが、にもかかわらず意外と持ちやすい。んでそんな重く感じない。……まあ、家族のiPhone6+ with フリップケースとか触ってるせいで感覚麻痺ってるだけかもしれんけど。なお密林ならV10用のガラスフィルム?やカバーを購入出来るので必要に応じて。
いやはや、久々に面白いモノ買ったもんだから筆が進む進む。ここんとこしばらくなーんも更新してなかったしねえ…
EXPANSYSなどSIMフリー端末売ってるサイト使えば今んとこ八万+関税の合計八万五千くらいで購入可能。ハイレゾDAPと高性能カメラ、通信端末としてのスマホが全部纏まってると思えば割と悪くない価格だと思われる。これ一つで大体完結するし、元々スマホなので他のAndroidOS搭載DAPよりもネットワーク周りや処理速度などがしっかりしている点はメリット。LINE Musicなどストリーミング音楽配信サービスで大いに活躍できるはず。(※使用予定無
とまあ、今回はここまで。いい加減長すぎるしね……(汗
また余裕あれば艦これの夏・秋イベ感想やMBPの各種パーツ交換、最近息抜きに始めてドハマりしたPS2ゲーのことでも順次書いていこうと思ってます。
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