2020/05/28

オペアンプ交換初挑戦雑感:新日本無線 MUSES8920D with HP-A3

 コロナで出禁食らっているのを良い事に、とうとうオペアンプの交換なんて真似にまで手を染めてしまった。しかもHP-A3だけじゃなくて隠し玉があるという…
 だが隠し玉に関してはまた後日。

 で、今回は鉄板である「HP-A3にMUSES8920Dを突っ込む」って改造に挑戦した次第。
 電子部品で有名な秋月電子通商から引き抜き用の治具も合わせて購入し、HP-A3の天板をバラして恐る恐るチャレンジしてみた。


 感想を一言で述べると、

――――ほんまに音変わったやんけ!!??!!??


 ……いや、だって正直な話「こんなちっさいIC如きでそんな音質変わるんか嘘やろ~?」なんて今の今まで考えてたもんなあ……
 しかし実際、デフォルトのOPA2134PAと取っ替え引っ替えしながら聴き比べると、確かに感触違って聴こえたんだからどうしようもない。オーディオの世界って凄え…

 具体的に「OPA2134PA → MUSES8920D」での変化を表現すると、「一皮剥ける」という感じ。高域から低域までまんべんなく明瞭感が増すと言うか、音がシャープになって輪郭がハッキリする。ハイファイサウンド、的な。
 じゃあ明瞭になった代わりに低音は弱くなってしまうのか、というと全然そんなことはなく、むしろ輪郭がくっきりした低音を容赦無く鳴らしてくるので迫力がすっごい。つーか聞き疲れる。やたらハキハキした鳴り方に変わったもんだから余計に。

 此処で逆に「MUSES8920D → OPA2134PA」と元に戻すと、音像?に一枚ぺろんとベールを被せてしまったみたいな風情に。んでちと分離感が悪くなる。まあ聴きやすいことは聴きやすいが、MUSES8920Dのメリハリ感に衝撃を受けた後だと、何とも音楽がつまらない。
 も一度MUSES8920Dに戻す。…………うん、音像がかなりハッキリする。メリハリが出て、音そのものの量が随分増えたような感覚を得られる。……これはまた何とも面白い……

 こうなると俄然気になるのは「他のオペアンプならどんな音になるんだろう?」って事だが、今回HP-A3用に買ったのはMUSES8920Dだけなので、今回はコレでお終い。
 まあ幸い、居住地が居住地故に中心出れば電子部品扱ってる店在るんで、大手を振って外出出来るようになったら色々オペアンプ買ってみて試してみたいねえ。



 ……因みに。
 秋月電子通商から届いたMUSES8920Dだが、そのままだとピンが外側へ開き気味で、HP-A3のソケットへすんなり突っ込めなかった。新品は皆こんな感じなんだろうか?
 なのでピンを真っ直ぐに揃えて均してやる必要があり、今回はピンセットやら指(もとい爪)で四苦八苦しながら何とか揃えて突っ込んだのだが、


 ……交換後、密林を検索してみたらこういう便利なグッズが見付かって即刻注文する羽目に。
 嗚呼、出費が嵩む…


 ……実を言うと、HP-A3のオペアンプ交換は冒頭で触れた「隠し玉」の為の予行演習というか布石というか、まあそんな感じだったりする。
 つまり実験台。我ながら何とも酷い話だが…

 とは言え隠し玉で使うオペアンプとオペアンプの搭載先の合計金額考えると、流石に実験というか練習挟みたかったしねえ。何せMUSES8920Dの値段が端金に思える額なので、コレばっかりは流石になあ…
 現実問題、今回の初挑戦まで「ピンを真っ直ぐに揃えてやらんとソケットに突っ込めない」事を全く知らなかったわけで、ド初っ端から隠し玉の方で四苦八苦するよりは格段にマシなのは間違いない。コレで隠し玉の方は安心して臨めるしなー。

2020/05/25

Wi-Fiトラブル備忘録

 先週の初めのこと。

 来たる猛暑に備えて、自室のエアコンを業者に内部清掃してもらったのだが、その際色々と家具を動かす必要に迫られたため、ついでに模様替えして気分を一新してしまおうと思い立った。
 暫く触っていなかった所が多く、大量のホコリと格闘しながら家具の再配置を終えて、一段落したところでデスクトップPCの電源を入れてみた。
 すると、

「あれ? Wi-Fiが繋がらんぞ??」

 ログイン直後はリンクしているのだが、ブラウザ開いて何か適当なページを出そうとすると通信が落ちてしまうのだ。
 しかし思い当たるフシが無い――と言う訳ではなく、

「あー、アンテナ剥がす時にちょっと無茶したもんなあ…」

 デスクトップPCは有線LANではなく無線LANでネットに繋いでおり、「Intel 7260HMWDTX1」というPCIeタイプのネットワークカードを使っている。
 模様替えの折、付属のループアンテナを元々設置していた箇所から剥がす際、かなり強引に引き剥がしたのでアンテナが壊れてしまったのだろうと思ったのである。振るとカラカラ音してたし。
 加えて、Wi-Fiこそ繋がらないがBluetoothは生きており、周辺のデバイスをフツーに認識していたため、通信モジュールそのものは無事だろうと考えていた。ダメ押しにデバイスマネージャ見ると「このデバイスは正常に動作しています。」とあったので、じゃあアンテナ交換すりゃ大丈夫だな、と。

 そんな訳で毎度御馴染み密林からロッドアンテナを購入。二日後に届いたのでループアンテナの代わりに装着。コレで問題解決――


 ……とはならなかったんだなあ、コレが。
 ロッドアンテナ繋いでも通信が繋がらない。同じ症状が出る。あるぇ……????

 ロッドアンテナが壊れている、つまり不良品が届いたという可能性は取り敢えず放置。
 先ず最初に考えたのは「模様替えに伴う電波強度の変化」。つまり、再配置先のポジションではルーターの電波が弱くなってるんじゃないか?、と。
 が、デスクトップPCの近くに置いてあるPS3を立ち上げるとしっかり電波を拾っている。つまり電波強度の問題ではない。つーか模様替え前からその辺でスマホをガンガンWi-Fi繋いでたし…

 次いで考えたのはドライバの異常。Intelの公式から最新ドライバを落としてきてインストールしてみる。……やっぱりダメ。一度完全にドライバをアンインストールしてからのクリーンインストールも試してみたが、それもダメ。
 模様替えで筐体動かした際に接点不良でも起きたか?、とも考えてネットワークカードを一度外してから嵌め直してもみたが、それでもやっぱりダメ。
 一体何が原因なんだ……と思いつつ、じゃあOS変えたら挙動変わるか?と最近あまり立ち上げていなかったWin7を起動してみる。…………こっちでもWi-Fiが切れる。えぇ……

 まとめると、
・電波強度ではない
・ドライバは関係ない
・接触不良ではない
・OSの問題ではない
・デバイス自体は正常に認識されている

 ……ぶっちゃけ途方に暮れかけていたのだが、何度もOSを再起動している内に、ちょっと気に掛かる挙動が見つかった。
 それは、「OS起動時はWi-Fiの電波を検知しているのに、いざ通信しようとすると落ちてしまって何も電波を拾わなくなる」というモノ。

 更にイベントビューアーでイベントログを漁ってみると、「NETwNb64(Win10)/NETwNs64(Win7)」というログが大量に出ており、しかも「このイベントを発生させるコンポーネントがローカル コンピューターにインストールされていないか、インストールが壊れています。」なんて記述されていた。…………ちょっと待てドライバ再インストールしたばっかやんけ?? どういうことなん????
 そこで試しに「NETwNs64」でググってみると、何とIntelのコミュニティに自分と同症状のトピックが立てられていて、最終的にオペレーターから「OSクリーンインストールしてみて?(苦肉の策」的な事が書かれていた。

 つまり、
・通信負荷を掛けた途端ダメになるっぽい
・クリーンインストールまでしたはずのドライバを認識しない
・ここ最近メインで使っているWin10だけならソフトウェア面での異常も納得出来るが、あまり使っていなかったWin7でも同症状が出るのはちょっと不自然

 ……この時点で、一つの結論に至った。
 つまり、「ネットワークカードの通信モジュールに寿命が来たのではないか?」と。

 何だかんだ四年は使っている上、かなり大容量の通信をしょっちゅうやらせていたので、モジュールがいよいよぶっ壊れちゃったんじゃなかろうか、とようやく思い至ったのだ。
 となれば、必要なのは新品のネットワークカードである。再び密林を物色し、中国メーカーであるTP-Linkの「Archer T4E」を購入した。ホントは最新規格である802.11axに対応したもっと新しいヤツが欲しかったが、それだとWin7が対応してないってことで泣く泣く断念。



 二日後。
 届いたT4Eを早速挿して、付属のCDでドライバをインストール。

 ……………………拍子抜けする程あっさりネットに繋がった。Win10もWin7も。
 速度も申し分無し。スピードテストで下り168Mbps上り185Mbpsならバッチリだろう。
 嗚呼…………(安堵



 ……ってなわけで、Wi-Fiトラブル備忘録の巻。
 二ヶ月程前はグラボ変えて、今度はネットワークカード……よー壊れるなあほんま。(溜息

 まあデスクトップPCならパーツ単位での交換がラクだから構わんっちゃ構わんがね。
 ノーパソだとバラさにゃならんでもっと大変だし。

2020/05/05

雑記 for 物欲整理

 新型コロナウイルス、ひいてはその疾患(COVID-19)でてんやわんやしている今日此頃。
 皆様如何御過ごしでしょうか?
 ちゃんと活動自粛していますか?
 不要不急の外出は控えていますか?



 ……とまあ、茶番はさておき。

 しかしなんつーかホント、おっそろしい状況になったもんだなあ……年末年始、ゴーンの国外脱出を「また愉快な事態になったもんだ…w」と面白く可笑しく思ってたら、まさかほんの数ヶ月後に斯様な国際的カタストロフィに見舞われるとか誰が想像出来たろうか。
 幸い、自分は元々出不精な質で引きこもることに其程苦痛覚えないから気が楽だが、そうでない人間は気が狂いそうかもしれんね。日本人ってワーカホリックなエコノミックアニマルだし余計にしんどかろうよ。マクロに見れば良い薬かもしれんが。

 運が良いのか悪いのか、通い先から出禁食らったのを是幸と只管自宅でゴロゴロしてゲームやってウイスキー呑んでネットサーフィンして通販サイトをウィンドーショッピングしてるが、そんな中沸々と湧いてきた物欲を整理するのが本記事の目的だったり。
 ってなわけで早速。



・ポータブルヘッドフォンアンプ:xDuoo XD-05 Plus


 人物解説のページを見て頂ければ分かると思うが、自分が保有しているアンプの類は合計で3つ。

 一番最初に購入した「FOSTEX HP-A3」。フォーマット上限PCM96kHz。
 某電気屋で投げ売りされてたのを掴んだ「NuForce Icon」。上限PCM48kHz。
 そして最近大枚叩いて買った「iFI Audio xDSD」。上限PCM768kHz/DSD512。

 最近メインで動かしてるのはxDSDで、Hidizs AP80と重ねて使うことが多い。極めてミニマムに環境が纏まるので可搬性抜群。音も上々。

 ただ、xDSDには一つどーしてもしんどい弱点がある。買う前は然程気にしていなかったのだが、使ってる内にじわじわと実感してきてしまったというか。

 その弱点とは――――バッテリー容量。もとい駆動時間。

 xDSDはBluetoothなら8時間使えるが、USB-DACとして使うと6時間程度しか保たない。AP80が公称15時間なので、組み合わせると1回と半分の充電を途中余儀無くされるのだ。
 コレが中々、めんどい。正直、めんどいのである。(大二言

 加えて最近K701を引っ張り出して使ってみた際に、パワー不足的な感覚を得てしまい、もっとドライブ力が強いアンプが欲しいなあ、と思ってしまった。
 尤もxDSDの出力はメーカーのスペック表見ると決して貧弱と言う程弱くは無く、むしろポータブル機器としては十分なレベルに達していると思う。が、流石にK701のような据置向けオーバーヘッドをドライブするには力不足なのかもしれないな、とか。

 ドライブ力の強烈なPHPAというと、すぐに思い浮かんだのがiFIのmicro iDSD BLだが、流石にアレは幾ら何でも高過ぎてそう簡単に手を出せる代物ではない。憧れではあるけど。
 ぶっちゃけxDSD手放しゃ頭金くらいは出るが、しかしxDSDの小音量でもギャングエラーが出難いボリュームの仕組み(詳しい方に曰く「エンコーダー制御のアナログ抵抗ICボリューム」らしい)は個人的に結構気に入ってる部分なので、売り飛ばすのは勿体無い。

 もっと安いの無いかなあ、でも安いとクオリティとかアレかなあ、なんて思いながら、ちょっと前に登録して、しかし一度も使ってなかったDrop(旧Massdrop)のページを眺めてたら、一つ面白い機種を見付けてしまった。
 それが、xDuoo XD-05 Plusである。

 最近そのコスパで伸びに伸びている中国オーディオだが、xDuooもその例に漏れず。製品数は決して多くないが、中々ニッチな辺りを攻めてるというか、面白い製品が多い。特にデジタルトランスポーターのX10TIIとか。あんなもん国産では絶対出てこんぞ。
 XD-05 Plusは数年前に発売されたXD-05のアップグレード版で、特に駆動力が大幅に増した点は見逃せない。32Ωで1000mWは思わず二度見した。海外のフォーラムのレビューでも、ハイインピーダンス機や低能率機を問題無く駆動出来ると言われてる辺り、ガチである。

 対応フォーマットも幅広く、PCM384/DSD256まで対応する。ぶっちゃけこれだけ扱えりゃ先ず不自由しない。つーか自分が聞くジャンルでPCM384/DSD256以上のファイルを見たことが無いので、完全にオーバースペックである。MQA?知らん。
 更に更に、オプションで専用のBluetoothレシーバーを追加すればaptX LLやaptX HD、LDACに対応したワイヤレスレシーバーにもなるという至れり尽せりっぷり。正直詰め込み過ぎである。

 そしてこれだけ詰めて詰めて詰め込んで、何と本体価格が30kを割る。Bluetoothレシーバーのオプションをセットにしてようやく33k前後。破格もいいトコ。
 中国オーディオ、ヤベぇ…

 レビュー探して読んだ感じ、音質面は問題無さそうだったので思わずIYHしてしまいそうになったのだが、慎重に情報を集める内に「最近のスマホやDAPと接続する場合、Type-C to CのUSB OTGケーブルを探すのにかなり苦労する」という弱点が分かって寸前で躊躇。
 その上、メーカーの公式ページを見たら「その内OTG機能の無いケーブルでも接続出来るよう改善するのでお知らせを待っててね」的な記述が発見されたので、今回は泣く泣く見送ることを決意したのだった。

 んで現在はアップグレードのお知らせ待ち。出たら速攻でIYHするんじゃないかな…


・ポータブルヘッドホンアンプ:Topping NX4DSD

 此方も中国オーディオ。Dropで同社の据置アンプやらDACやら並んでたのを見て興味出て、メーカーの公式ページへ飛んでみたら見つかったのがコレ。

 特筆すべきはそのスペックに対する価格。PCM768/DSD512まで対応し、300Ω時に114mWの出力を持ちながら、何とたったの19k。安過ぎて此方もつい二度見した。
 USBレシーバーにXMOS XU208というXD-05 Plusと同じチップを搭載しながら、フォーマット上限がもひとつ高いトコにあるのは如何なるテクによるものか。中国オーディオどーなってんの…

 余りのコスパに物欲がぶわっと湧いたものの、此方はレビュー探しても情報に乏しく、音質が如何程のモノか掴み難いのが残念。それでも少ないレビューを斜め読みした感じ、決して悪いものでは無さそう。
 懐に余裕あるなら是非試してみたいがなあ…


・デジタルオーディオプレーヤー:SHANLING M6 Pro

 またまた中国オーディオ。今度はプレーヤー。今時のAndroid式DAP。

 既に発売されているM6というモデルのアッパーバージョンで、本記事執筆時点で国内未発売。スペックだけ見るとこれまた至れり尽せり。
 特にAmazon Musicのようなサブスクリプションサービスの利用時に、Android OSのSRCをバイパスできるのは個人的に評価高め。HiByやiBassoのDAPにも同じことが言えるが。

 中国DAPはFiiOも有名だが、どーもUIの完成度がHiBy系に劣るっぽいのよなあ。AP80を愛用してる身としては、HiBy系の安定したUIは魅力的。Link機能も便利だし。なのでSHANLINGは候補に入りやすい感じ。

 流石に価格は高めで、どうやら80k前後は掛かりそうな御様子。尤も、主要バランス端子全部載せでこのスペックなら、十分HiBy R6Pro辺りとガチれる気もするが。


・シングルモルトウイスキー:ラガヴーリン 16年


 此処に来てまさかの酒で読者が混乱する顔が浮かぶ浮かぶ…
 いやでも本当に欲しいんだから仕方ない。

 ウイスキーは特に此処二、三年で凝り始めて、最初はジョニ黒から入って、最近はとうとうアイラモルトのボウモアとアードベッグに手を出していたり。デイリーはジョニ赤かホワイトホースのハイボール。ソーダストリームを導入しているので連日ぐびぐび呑みまくってる。
 飲酒を解禁してからビールやらライトなカクテルやらワインやら日本酒やらかっぱかぱ開けまくってるが、最終的にウイスキーちびちびへ行き着く辺り、自分も随分と年食ってしまったなあ……(遠目

 アイラはつい魔が差して手を出してしまったのだが、ボウモアは「思ったより普通やなコレ…」、アードベッグは「…………!!??!?!? 何じゃこの味!?(混乱」ってな感じ。でも呑み切る頃にはどっちも悪くないなー、と。
 ラガヴーリンはデイリーで愛飲しているホワイトホースのキーモルトってことで興味あって、しかし如何せん値段が値段なのでちょっと躊躇してしまってるというか。巷じゃ16年でこの価格ならむしろ破格って言われてるけど、それでも7kは中々厳しい…

 他にもグレンモーレンジィとかマッカランとか、或いはウイスキーではなくコニャックやアルマニャックといったブランデーなど、色々呑んでみたい酒は多いのだが、個人的に優先順位がオーディオ>>飲酒なので機会に乏しいのが悩み所。
 財布の中身は無限じゃないからね、仕方無いね……………………(血涙


 …………こうして記述してみると、我ながら物欲塗れですねえ…………
 まあ現代人らしいっちゃらしいが、複雑な気分だ……