2017/10/13

プラモデル雑記:フレームアーキテクト関節調整メモ

 コトブキヤのフレームアームズシリーズの素体、フレームアーキテクトの関節調整について備忘録的につらつら。
 以下、HIPS置換せずにポリ関節のまま運用することを想定。

・肩〜腕部
 特に緩いのは肩と手首のポリ(スイング、軸ロール)、そしてボール軸。次点は上腕の軸ロール。武装をアレコレ持たせる都合上、全体的に掛かる負荷が大きい部分なので注意して調整したい。
 ポリ(スイング)は軸の受け側のプラに接着剤をごく薄く塗る。瞬着塗った爪楊枝やグルーアプリケーターを穴に突っ込んでくるりと一周するか、或いは装甲被せるとかで目立たなくなるなら木工用ボンド塗って組んで乾くまで動かさずに放置。
 コレは他の部分でも言えることだが、キツくなり過ぎたら絶対に削る。白化や破損の原因となるので無理に嵌めようとしない。特に瞬着はやり過ぎることがままあるので注意。楊枝に紙ヤスリ貼り巻き付けてリューター宜しく削るのがベネ。ちゃんと1000〜2000番まで削ってから削りカスを水拭きするなり洗うなりしてしっかり落とすこと。2000番の削りカスですら残っていると動かした時の感触が違ってくる。
 ポリ(軸ロール)は凸軸側に瞬着を薄く塗る。相手がポリなので薄さはそこまで気にしなくていいが、厚塗りし過ぎると今度はポリ割れが有り得るのでやり過ぎは禁物。
 ボール軸は瞬着での調整が大変シビアなので、木工用ボンドを使うかまたはランナー入ってた袋を取っておいて1cm角に切って挟むのが良い。特に後者をオススメ。リカバリーが簡単で、プラを傷めないから精神衛生的にも大変宜しい。
 上腕の軸ロールは肩をバラして軸が擦れる部分に接着剤を塗る。組み上がると隠れてしまう、面で擦れる部分にも塗って更に摩擦稼ぐのもアリ。

・脚部
 足首のポリと太腿の軸ロールが緩くなりやすい。次点は股関節(スイング、軸ロール)。スタンドを使う場合、余り気にしなくてもいい部分。
 足首のポリと太腿の軸ロールは腕と同様。股関節は木工用ボンドかランナー袋の切れ端を挟む。

・腰部
 ポリと胸部側プラ関節の両方共に緩め。上半身と下半身を繋ぐL字ジョイントの噛みが非可動部では一箇所のみで、胸部側プラ関節をキツめに調整し過ぎると関節を動かしているだけでジョイントが開いてきてしまうので注意。
 調整法は他の部分と同様。木工用ボンドか瞬着を推奨。

・おまけ -HIPS置換の場合-
 軸受けを3.0mmピンバイスで拡張後、ポリキャップをHIPSキャップで置換する。軸受けを拡張し過ぎるとキャップ軸の動きがユルユルになり、充分に拡張しないまま無理矢理キャップを嵌めようとするとパーツの白化や破損に繋がる……と中々調整が難しい。しかし上手く行けば効果は絶大。緩くなってしまったら上記を例に調整する。
 注意点は手首と腰の凸軸径。3.0mmよりも僅かに太く出来ている為、3.0mmHIPSキャップに嵌める場合はしっかり削る必要がある。或いは3.2mmキャップにランナー袋を噛ませて嵌めると良い。

2017/10/08

プラモデル制作雑感:コトブキヤ フレームアームズ フレズヴェルク=アーテル:RE

 …………気が付けば再びの衝動買い。
 もう自分でも何やってるんだか分かんないです…………orz

 大本命たるレイファルクスやゼルフィカール/NE:RE、ワイバーンを組む前に「付属アーキテクトをポリ関節のまま運用する」ことを試してみたかった、という理由があるにせよ、この期に及んで態々キット一つを更に衝動買いってのは、我ながら感覚がオカシイとしか…
 だがおかげさまで、付属する素体もといアーキテクトの詳細な具合を知ることが出来たので、得るものはあった。…………財布は軽くなったけど。(自業自得


 というわけでフレズヴェルク=アーテル(:RE)。
 差替無しで変形可能なフレームアームズ、フレズヴェルクシリーズの二番目。機体本体の全高を軽々抜かす程の長物「ベリルスマッシャー」を二本装備する近接特化機。
 本来なら肩やら太腿やらにデカールを貼り付けるのだが、今回は思う存分ブンドドしてみたかったので敢えて無視。キレイに貼り付ける自信が無かったのは内緒

 見た目とかギミックに関しての感想は後回しにするとして、勘弁してほしかったのが「付属素体のポリ軸の潰れ」。特に足首と肩が深刻極まりなく、組立ての際に軸と受けをしっかり合わせて嵌め込まなかったのであろうことが一目で分かった。ぶっちゃけぐちゃぐちゃ。コレだから中華クオリティは…
 尤も、どの道ポリ軸に関しては関節を完全分解後瞬着使ってしっかり渋くする予定だったので、余計な手間が一つ増えただけだったが。

 むしろ今回一番ヤバかったのは肩ボール軸の破損。ちょこっとだけ渋くさせるつもりが派手にボール軸を太らせてしまい、思いっきり捩じ切ってしまうという最悪の事態が発生。
 しかもフレズヴェルクの肩ボール軸ブロックは変形ギミックのためアーキテクトのそれとは形状が微妙に異なっており、代用としてアーキテクトの肩ボール軸ブロックを使うと完全変形は出来なくなるというオマケ付き。
 最早破損部を注文するしかないか……と諦めかけていたのだが、色々弄っている内に「腕部を一度肩の付け根(アーキテクトのA15・16)ごと胴体から外してしまい、変形後の状態にしてから再度嵌め直す」ことで、アーキテクトの肩ボール軸ブロックを利用したまま変形させられることが判明し、何とか事無きを得た。
 コトブキヤの部品注文はバンダイと違って注文シートのコピーが使用不可=つまり一度きりで、出来れば注文せずに何とか凌ぎたかったので、とてもホッとした。

 目玉であるベリルスマッシャーは見た目こそケレン味利いてて大変宜しいのだが、重心が末端に寄りきっていてモーメント負荷が凄まじく、相当関節を強化しないとポージングに苦労する程。先日作ったドゥルガーのベルングルストも大概だったが、まさかアレ以上に扱いにくいとは流石に予想できなんだ…
 しかも関節強化の為アーキテクトを何度かバラしている内に、うっかり下腕部の細ピンを折り千切るなどトラブルもアクシデントもてんこ盛り。……ブキヤキットは毎度毎度組むのが本当に大変である……

 さてキットの見た目だが、コレはもう言う事無し。全身に配されたクリアブルーがとても鮮やかで、ド迫力のスマッシャーと相まって非常に見栄えが良い。どんなポーズを取らせても派手で映える。それでいて白と青という涼し気なツートーンがさっぱりとした清涼感を演出するのがまた憎い。
 フレズヴェルク系列の特徴である可変ギミックは実際にやってみると思わず感心する出来。それっぽい形へ綺麗に収まるのでビックリする。但し航空力学を真っ向からガン無視したシルエットではある。設定上、TCSという力場を機体周囲に展開して空気抵抗等を誤魔化しているらしいので、単純に「推力を一点へ集中させる」ことを目的とした結果生まれたシルエットなのだろう。
 ベリルスマッシャーは三枚の刃を動かすことでサイズ(鎌)やアックス(斧)、グレイブ(薙刀)に変形可能。恐らく基本形態はサイズで、個人的にも一番しっくり来るので両片手サイズ持ちがデフォ。デカいわクリアブルーが派手だわ実際に持たせると干渉しまくって扱い辛いわと、最早ロマンの塊である。だがそれがいい。
 一見すると中々不思議なデザインをしているフレズヴェルク系列だが、実際にキット組んで弄りながら眺めている内に、この見た目こそが大事なのだなと感じた。特に太腿のブースターユニットが最たる例で、太腿フレームに対して基本斜めに付いている為、大してフレームの膝を曲げていなくても思いっきり膝を曲げているように見えてしまうのである。これが躍動感を生んでいるというか、「動き」を演出しているのが面白い。


 掲載した二枚の写真で使用しているスタンドはバンダイのアクションベース2 クリアブルー。パケ写にジオン水泳部が印刷されているヤツ。
 パッと見、アーテルのクリアブルーと色味が似ている気がしたので合わせてみたのだが、思った以上に違和感無く馴染んでいて思わず笑ってしまったw


 今回は「付属素体をポリ関節のまま渋さを調整して使う」ことが制作コンセプトだったのでやらなかったが、正直スマッシャー程のデカブツを片手で持たせるならHIPS置換を強く推奨。絶対にポリよりも安定する。
 そしてボール軸の調整はくれぐれも慎重に。瞬着のノズルから直接塗りつけてはいけない。(戒め


※おまけ

 瞬着使用時に物凄く助かったツールを一つ紹介。


 GSIクレオスのMr.グルー・アプリケーターといって、瞬着が剥がれやすい樹脂系素材で出来ている塗布棒三種とプチ取り皿のセット。
 瞬着を点付けしたり、軸や平面へ出来るだけ薄めに塗る時に重宝するツール。今回組んだアーテルの各部関節強化で大いに役立ってくれた。プラモ組むなら一つ持っておくと何かにつけ便利なはず。