実家に帰省した姉の土産物。全七巻、一気読みした。
…………何つーかまあ、これは、…………凄いな、ホント。
宮崎駿は昭和五十年代にこんな頽廃感全開フルスロットルなコミック書いてたんかいな…
皆がよく知るのは確実に劇場版アニメの方だろうが、展開が全然違う。共通している箇所がないわけではないが、もっと突き詰めてるし行くとこまで行ってる。というか深淵過ぎて一回読了しただけじゃ内容が掴み切れん。もう何回か読まんとしっかり理解出来ない気がする。
取り敢えず、「環境」ってのをテーマに据えてるのは「もののけ姫」も同じかもしれんが、こっちは遥か未来、環境破壊通り越して最終戦争の果てに人類が滅びかけてるからねえ。もっと破滅的で殺伐としてる。
もののけ姫は「自然対人間」みたいな構図だが、こっちのアニメージュ版ナウシカは「ヒトの業」がテーマというか、奥底にあるというか、そんな印象を受けた。
拡大する戦乱。世界を「喰って行く」腐海。人死にが当たり前の様な、そんな終末を思わせる光景。
だが、毒を撒散らす腐海の奥底で、確かに世界の浄化は始まっていた。静かに、時間を掛けながら。
微かに残る伝承。蒼い人の伝説。黄金の野原を行くと言うその姿は、果たして救世主か、それとも別の何かか。
遙か昔、世界が焼き尽くされる前。生命[いのち]をも操った人の業[わざ]。その産物は、荒廃した世界だけでなく。
戦士にして調停者。そして「裁きを定める者」である幼き命は、約束の地にて何を彼女らに見せるのか。
滅びの果ての再生。もう一度やり直そうとしている世界。でも、そのやり直しは、果たして本当に正しいものなのか。
黒の匣。古[いにしえ]の遺産。生まれ出ずるその日を静かに待つ卵。脈打つソレを前に、「彼女」はどんな決断を下すのか。
……何か、何となく感想というか記憶というかを整理していたら、明らかに厨二病臭い文章が出来上がってしまった……
でもまあ自然と思い浮かんだ以上、コレが感想みたいなものなんだし、よしとする。
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