2017/09/04

プラモデル制作(及び制作用ツール)色々雑感 キット編

 ACVIのノブリス、白栗+VOBを皮切りに、一向に収まる気配のないプラモ熱。
 HGUCバーザム以降に作ったキットと、追加で買い込んだ各種ツールを簡単に雑感。


<HG 1.5(アイズ)ガンダム>

 OOの外伝で登場する機体。
 以前模型系ブログで見て、そのシルエットが印象的で気になっていたキットの一つ。

 白とペールトーンの紫、関節部のグレーという三色構成で、全身の黒溝と胸部ダクト周辺、後はカメラアイやセンサー辺りがシール。でも顔やセンサー以外はシール全く貼ってなかったり。それでも中々良い見た目。
 標準的なポリキャップ関節で、可動はそれなり。特に肘は二重ではない単関節で見事に直角まで。更に股関節はボールジョイント(BJ)で大きく開脚は出来ない、とまさに一昔前のHGクオリティ。一応、保持力は必要十分な程度に達している。
 本体の可動範囲がそこそこなのに対し、特徴である背面バインダーはとても良く動いて面白い。保持力には全く不安が無いので、設定にあるポジション以外にも、自分で勝手にそれっぽい位置を見つけて楽しむのもまた一興。
 武器はシンプル。ライフルとシールドとサーベル刃が一つずつ。不満があるとすれば、サーベル刃が一本な上に色が無いこと、シールドがデカくてバインダーと干渉し易いことか。後者に関しては見た目が良いので、トレードオフと言えなくもない。

 RG天ミナ作るまでロクに作ってなかった1/144。一寸出来が良過ぎるバーザムを除けば、ようやくHGらしい1/144を久方振りに作ったわけだが、大きさと値段が手頃で存外良いものだな、と。
 余りにも色分けが杜撰なら兎も角、シール貼りをサボってもそこそこの見た目に仕上がるので、完成後の遊び甲斐もあって息抜きに丁度良いボリュームのキットだった。


<RG ダブルオークアンタ フルセイバー>

 プレバン限定キット。RGクアンタのバリエ。
 天ミナの「シンメトリーの中にあるアシンメトリー」とは真逆な、「一見シンメトリーのようなアシンメトリー」という印象の機体。

 相変わらずのRGクオリティというか、色分けは1/144というサイズで考えたなら異常としか言い様が無い。カメラアイだけシールを貼っておけばぱっと見のカラーリングは完成してしまうのだから凄まじい。コンデンサの文字や模様もリアリスティックデカールでしっかり再現していて抜かり無い。
 関節は柔らかめのプラ(恐らくKPS製)で、軸関節を多用しているため可動範囲は抜群。保持力も上々。しかしそのまま組もうとすると軸の受け側が白化する部位がちょこちょこある(特に肩―胸部が顕著)ので、その辺は注意。組み上げると目立たなくはなるが。
 ソードビットの基部であるシールドと、フルセイバーの象徴たる大剣は背面GNドライヴからアームを介して接続され、可動ポイントが複数あるため本体のポージングの邪魔になり難いのは嬉しい所。意外にも保持力は中々で、一箇所(大剣―アーム部のスイング可動)怪しい部分がある以外はしっかりした感触なのが嬉しい。
 武器はGNソードV、GNシールド、GNソードビット(3種2個ずつ)、大剣(GNソードIVフルセイバー:基部、GNカタール、GNガンブレイド*3から構成)と盛り沢山。ソードビットはGNソードVと組み合わせて色々作れるし、大剣もランチャーとして振る舞えたりカタールを分離出来たりとプレイバリュー抜群。

 RGは二体目だが、同シリーズの天ミナ以上にしっかりした出来のとても良いキット。公式通販から予約購入するしか無いので、コストと入手に要する時間の両方が嵩んでしまう点は否めないが、完成時の充実感は一入。
 まるでアスリートのように引き締まってスラッとした本体と、多用されたクリアパーツも相まって派手派手な二種の大型武装という組み合わせはインパクト抜群。RGなので組むのは大変だが、機会と余裕があれば手に取ってみては如何?


<フレームアームズ フレームアーキテクト リニューアルVer.(ガンメタリック)
  + M.S.G ジョイントセットA・B
   + フレームアームズ NSG-Z0/K ドゥルガーII:RE>

 お前レイファルクスとゼルフィカール/NE:RE予約したんじゃなかったのかよ!
 特に前者とっくに届いたはずだよ何してんの?!


 ……という話だが、あの後何故か気が付けばドゥルガーIIとワイバーンをさっくり予約してしまい、そして一番最初にドゥルガーIIへ手を付けてしまっていた。どうなってるの…
 加えて付属品のアーキテクトの品質に不安を覚え、単品のアーキテクトを今後の製作予定分(ワイバーン、レイファルクス、ゼルフィカール/NE:RE)も含めて四個(グレー*3、ガンメタ*1)、更に公式ブログで目撃した関節強化案を実施すべく新発売のジョイントセットを四個(A、B二個ずつ。ついでに言えば加工に必要な工具も)、一気にまとめ買いしまくるという暴挙に出てしまった。……後悔は、していない。(震声
 白栗を作る前座にノブリスを組むという何時ぞやを彷彿とさせる大暴走っぷりに、我が事ながら頭が痛くなって仕方ない。……が、結果的にはこのくらいやっといて良かったと思わなくもない辺り、プラモというのは本当に難儀なシロモノである……

 先ずはフレームアーキテクトだが、非常にシンプルなパーツ構成でサクサク組み上がる。彼方此方良く動くように出来ており、アーキテクトを弄っているだけでも割と楽しい。今回は単品の方をドゥルガーの素体として利用したため、付属品は不足しているパーツを補ってフレームアーキテクトとして完成させておいた。
 そして上記で触れたが、アーキテクトを組む際公式ブログを参考に、付属ポリキャップをMSGジョイントセットA・Bに同梱されるHIPS製キャップへ置換するための工作を同時に実施した。3.0mm刃を装着したピンバイスでキャップ軸の受け部を削り、嵌め込んだ際緩くならない程度に拡張する、という作業である。
 こういったピンバイス工作は初めての試みだが、思ったほど難しくはなかった。が、慎重さが求められる故に手間が掛る上、ガンメタアーキテクトはプラにウェルドという成形上のムラ?みたいなものがあるせいで、下手するとキャップを嵌める際ウェルドをなぞるように割れるという最悪の事態を想定しながらの工作だったので、何だかんだ言って疲れた…
 尤もその分効果は絶大で、後々ドゥルガー本体が組み上がった時は「HIPS置換やっといて良かったわ、マジで…」としみじみ思ったものである。だって重いんだものドゥルガー…

 肝心のドゥルガーだが、此方も然程難しいキットではなかった。特別嵌まりが悪かったり組み辛かったという部分は無く、普通に組み上がる。
 だが驚いたのはその重さ。各部の目立つ装甲を取り外した、基体と呼ばれる状態で既に下手なMG並の重量があるのだ。パケ絵等で見る状態にすれば言わずもがな。……MGよりも一回り低い全高でコレである。パーツ密度凄まじすぎ。
 そして主武装の大剣ベルングルスト(リハルー、ハジット*2から構成)と鋏ギミックを内蔵した大盾ヘルライネがまたすっげぇ重いのなんの! その分カッコ良さも鰻登りだが、付属品のアーキテクトを素体に組んでしまったら、コレらを持たせてのポージングは諦めるしかなくなる。いやマジで重いんだって…
 しかし「銀騎士」そのものなカラーリングとシルエット、クリアレッドの刀身を持つ馬鹿デカい大剣、ギミックが仕込まれた大盾という組み合わせはロマン以外の何物でもなく、完成させた際の「ほぇ〜、なにコレすっごくイイ…」という感覚は流石ブキヤとしか言えない。フレームアームズ、侮り難し。

 パーツ密度と大型武装による重量感は見た目として大きなメリットだろう。何せ本当に格好良いので。
 だが一方、付属品のアーキテクトは彼方此方の関節強度がその重量に耐えられるものではなく、単品を買い増しして、場合によっては今回のような調整を入れつつ自分で組まないと正直厳しいというのは、キットを購入して制作に挑む上でかなり敷居を上げている気がするのが微妙。
 プラとプラの関節はブレーキ感が出るので、概ねちゃんと止まってくれる(むしろ所々硬過ぎる程)ものの、プラとポリの関節は特にポリキャップ軸を中心とする可動に些か渋さが足らない。HIPS置換が上手くいけばバッチリだが、工作を行う以上失敗時はリカバリーが必要で、その辺りビギナーには辛い。
 制作時の組み応えも完成時の充実感も十分な、良いキットであることは間違い無いが、多くのガンプラと比較してかなり取っ付き難い部分が多々あるのが残念。せめてキット付属のアーキテクトが未組立であれば、関節強度の確保と組み立て分のコスト削減に繋がるはずだと思うのだが…


 ツール編に続く。

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