2022/09/02

雑記

<音を「表現する」と言う事>

 音響関連の文言を記す上で、少し気を付けていることがある。
 「言葉」――もとい、音に対する「表現」である。

 よく、ヘッドフォンやイヤフォン、HPAやDACの音質を表現する際に、「解像度」「分解能」「粒立ち」「沈み込み」……といった表現を目にしたことはないだろうか?
 個人的に、「音」というモノを表現するにあたってこの辺の表現を使うのが余り好きではなく、割と意図的に特定の表現しか使わないようにしていたり。

 特に、「解像度」や「分解能」は何方かと言えば光学機器系のワードで、音響機器に此等の言葉を持ち出す事にどうにも違和感を拭えないのよなあ。「度」とか「能」とか、まるで数値的に定量化出来るかの如く自分が聞いている「音」を表すのってどうなの??、と。
 そうでなくとも、例えば「沈み込み」は低域表現として未だ分からんでもないが、「粒立ち」なんかは正直「ソレどういう感覚の事なの……??」と思ってしまうっつーか。

 じゃあお前は音を表現する際にどういう文言を持ち出してるんだという話だが、意識して繰り返し使っているフレーズで思い当たるものと言えば、

・解像感
 解像「度」ではなく「感」。所謂「音像の細かさ」ってのは定量的に評価し得る指標だの何だのが有るワケじゃ無いので、あくまでもそういう「感覚」だよ、と。
 敢えて冗長に言うなら、「キメ細かい」「鳴らし方が緻密」「隅々まで見通せる」なんて辺りが類似表現になるだろうか。「曇ったり籠もったりしていない」ってのもソレっぽいが、コレは後述する「明瞭感」とも関わってくるんじゃないかねー。

・分離感
 例えば音響機器で音楽を聞く際、多種多様な楽器が用いられる大編成のクラシックを鳴らすとして、それでも機器が再生する音は「録音された全ての音の合成音」という「一つの音波」なのが実態である。例え機器から聞こえる音が「きちんとパート毎に分かれて聞こえる」としても、それはあくまでそういう「感覚」に過ぎない。
 故に分離「感」。一つの音波の中で、元々の音楽の構成要素達をどれだけ「分け離して感じられる」か。

・音像
 音を聞いて、ソレをビジュアル的なイメージとして頭の中で変換・描写・表現したモノ……ってトコだろうか? 正直、大分色々な要素が組み合わさった表現で、結構あやふやな言い方なのは否めない。
 強いて言えば、ある意味「解像感」の類似表現。音像が細かい/粗い=解像感が高い/低い、みたいな。後述する「明瞭感」「繊細さ」にも同じ事言えるけど。

・明瞭感
 音の明るさ。何となくだが、基本的に最低域~中低域が「強い」と「暗い音」、逆に「弱い」と「明るい音」として感じる気がする。
 また、中域それ自体の強弱も関係ありそう。中域が強い=明るい、中域が弱い=暗い。音楽って中域に主旋律の帯域が集中しているので、中域の強弱は支配力強いはず。
 「音がハッキリクッキリしているか」でもいいが、こっちだと解像感的なニュアンスも含まれると思う。ハッキリクッキリした音=解像感が高く明るい音。

・繊細さ
 中域~高域の音に対して使用頻度高め。特に高域。耳を突くような刺激が少なく、上擦ったりせず綺麗に聞こえると「繊細な音 or 鳴らし方」だなー、と。解像感も関わるが、そっちよりは「刺激の有無」に左右され易い言い回し。
 対になるのは「荒さ」。刺さり気味で刺激が強い音は「荒っぽい音」に感じる。「粗い」だと逆に解像感的な意味合いが強い。粗い=荒く、解像感が低い。

・滑らかさ
 「粗い」の対義。解像感が高く、荒っぽさが少ないと「滑らかな音」。刺激の有無より解像感の方に寄せた感じの言い方。中域に対してよく使ってるかも。
 歯擦音や破裂音に由来する高域辺りの刺激は、過剰でなければ良いアクセントになる要素なので、刺さりがあるからと言って一概に荒い or 粗いとは言い切れないのが難しいところ。高域だけに左右される表現ではない=中域も関与している、と言うか。

・締まり/緩さ(タイト/ブーミー)
 低域に対して使う。個人的に低音を表現する時は「起こり(音の始まり)」と「引き(残響)」が大事だと思っていて、「締まり/緩さ」は「引き」に振ったニュアンスに感じる。
 締まりの良い、緩くない音(タイトな、ブーミーでない)音=引きに優れた(残響の収束が早い)音。大抵の場合、引きの良い低音は起こり(アタック感)の確かさもちゃんと伴っている事が多い。
 尚、「緩さ」は時折解像感(の低さ)を表す為に使うこともしばしば。詳しくは後述。

・量感
 「音の量」が多いか少ないか。「音の強弱」とは異なるのがミソ。

・丁寧さ
 対義は「雑さ」。音を音像として考えた時に、「描写が整っている」と感じる際思い浮かぶフレーズ。なので解像感が絡む、ちょっとカバー範囲の広い言い回しではある。
 具体的に解体するなら、「繊細さ」と「滑らかさ」、ついでに「締まり」の合成表現、的な。刺激が少なく、解像感高めで荒くなく、更に締まりのある適度な低音まで揃っていると、「丁寧な音 or 鳴らし方」って評価になる、っつーか。必然、帯域バランスの整った音が当て嵌まり易い。
 ただ、何方かと言えば中域~高域に対して関連度強め。つまり概ね「繊細で滑らか」だと「丁寧」に感じている、気がする。

・緩さ/鈍さ
 「解像感」の類義。それも専ら「解像感の低さ」を表すという変わり種。
 「鈍い」はネガティブな意味合いが強いのに対し、「緩い」は何方かと言えばポジティブ。解像感が弱みになっていない面白みがあれば「緩い」、完全に解像感の低さが足を引っ張っているようなら「鈍い」ってイメージ。

・質感
 単純な大小多少強弱明暗ではなく、包括的な音の「性質」。「鳴り方の傾向」と言い換えても良いかも。

・音場感
 …………巷でよく引き合いに出される文言だが、実は個人的に一番苦手な表現。ぶっちゃけ未だにサッパリ理解不能な感覚の一つ。ヘッドフォンですら基本的に、何だかんだ耳の傍らで鳴ってるようにしか感じられないというのに、況んや外耳孔にブッ挿して使うIEMをば、と言うね……
 まあそれでも、最近だとHelios宜しく「オーバーヘッドヘッドフォンめいて、音像を少し引いた所から捉えるような」なんて感じ方をすることもあるので、全く分かってないワケじゃないと思いたい、が……(遠目


 一頻りざっと書き出してみたが、…………コレ正直な話お前も似たり寄ったりじゃね??、的な……(引攣笑
 でも音の善し悪しって定量化出来ないもんなー。なるべく感じたままを言語化しようとして、自分の場合はこーゆー語彙に収束していってしまった、としか言い様無いのよねえ…

 しかし改めて普段直感的に使っている表現を分析してみると、めっちゃ意味にダブりが多くて草生えますよ!(伏目
 もう大体解像感ばっかな辺りに、我乍ら何を重視してオーディオを楽しんでるかがよく表れてますなあ…


 ……実際の所、雑感を書き連ねている時は完全にフィーリングで此等の表現をテキトーに使いまくっているので、上述の文言が本当に今回說明した通りに使われているとは限りません!(平謝
 故に「お前この言葉の使い方こないだの説明と食い違ってんじゃねーか!?」という至極尤もなツッコミは、出来れば切に御容赦頂けると助かります……(DOGEZA



<手持ちの主要IEM聴き比べ>

 30k以上する(一般人目線的に)かなりお高価いIEMが矢鱈増えてしまった今日此頃。
 折角なので、此処等で一度主要機を一挙に聴き比べてみようかと。

 クランケは以下の通り。

・DUNU Studio SA6:3way6BA(Low2,Mid2,High2)
・Unique Melody 3D Terminator:2way3DD(Low2,Mid/High1)
・FiiO FD5:1DD
・Thieaudio Oracle:3wayTribrid(Low1DD,Mid2BA,High2EST)
・CHIKYU-SEKAI[地球世界] 5/COSMOS:3way5BA(Low2,Mid/High2,UltraHigh1)
・Symphonium Audio Helios:4way4BA
・RAPTGO HOOK-X:Planner Magnetic+Piezoelectric

 再生機器はShanling M3X。出力は4.4mm。UM 3DTと5/COSMOSは純正ケーブルが3.5mmなのでリケ済。

・Helios
【イヤーピース:デフォルト(AZLA SednaEarfit Mサイズ), ケーブル:デフォルト】
 「解像感の暴力」という一言が思い浮かぶ鳴りっぷり。個人的に、若干引いたような音場感も相俟ってイヤフォンというよりオーバーヘッドのモニターヘッドフォンを聞いているような感覚に陥る。
 音がハッキリクッキリしている、って意味で非常に明瞭。兎に角滑らかで丁寧。上から下まで万遍無くバランス良く鳴る。大音量でも高音が刺さらず繊細で、低音が暑苦しくなく締まっていて、その上中域が出しゃばらない。優等生過ぎ。正にレファレンス。
 オーバーヘッドモニターをレファレンスとしている身からすれば、好みドンピシャで特にケチ付けるトコ思い付かん音だが、強いて言えば「味付けらしい味付けが余り無い」事が人によってはダメかも? 素っ気無いと言うか、無味乾燥と言うか、そういうマイナスイメージを持つ人いるやもしれんし。
 一見簡単に駆動出来そうなカタログスペックとは裏腹に、バランス出力でも結構ボリューム上げないと本領発揮しないので注意。M3Xの4.4mmバランスでハイゲインの60まで上げさせられたのは此奴が初めてである。

・Oracle
【イヤーピース:acoustune AET07 Mサイズ, ケーブル:デフォルト】
 解像感は今回比較した機種の中だとHeliosに次ぐレベル。Heliosがモニターに振り切った音なら、Oracleはモニターでもちょっとリスニングに寄せたタイプの音。
 明瞭でバランスの良い鳴り方だが、Heliosよりも高域がやや細くシャリ付く他、中低域にもう少し量感があって「味付け」っぽいモノを感じる。音場感は普通。そこそこ鳴り辛いがHelios程ではない。
 Heliosに対する明確なアドバンテージは装着感。外耳孔周辺にちゃんと沿ってくれるので安定感が全然違う。

・5/COSMOS
【イヤーピース:acoustune AET07 Mサイズ, ケーブル:KBEAR Limpid Pro KBX4913】
 モニター的な中庸さを感じさせるHelios・Oracleと比較して、明らかに独自路線を突っ走っている。透明感ある見た目からは想像し難い音色に面食らう事請け合い。
 解像感は良好で、中域の滑らかさも中々のもの。他方、高域が些か控えめ且つ中域より下の量感が少々多く、全体的に鳴りが低めで重め。幸い、低域に中域~高域がマスクされているような感覚は無い。
 シェルはコンパクトに纏まっており装着感はそこそこ。音圧が非常に稼ぎ易く、M3Xの4.4mmバランス出力ならローゲインの33辺りで十分大音量。109dB/7.7ohmという高能率低抵抗な設計の賜物だが、一方でリケーブルにより音が変わり易い可能性が高い。それがマルチBA機ならではの不安定なインピーダンス特性によるものどうかは定かで無いが、少なくとも付属ケーブルと同じ純銀線のKBX4913より、銅線主体であるNICEHCK SpaceCloud(単結晶銅と銀メッキ銅のミックス)の方が、鳴りの低さや重さが緩和されるような感覚があった。

・SA6
【イヤーピース:SpinFit CP145 Mサイズ, ケーブル:デフォルト】
【音質変更スイッチ:OFF】
 中域より上がやや粗く、低域の量感が僅かに少ない。5/COSMOSとは逆に高めで軽め。明るい鳴り方で中域が目立つので、ボーカルや主旋律(を担当する楽器)にフォーカスを定めて聴き込むなら最適。

【音質変更スイッチ:ON】
 中域〜高域の質感はほぼそのままに低域の量感が増し、鳴り方が落ち着いて「今時の、低域が確り鳴るモニター」的バランスへ変化。汎用性を取るなら此方。

 「普段のリスニング位置から音量を徐々に上げていって、最初に気に障り始めた部分がその機器の弱点」とはある有名レビュアーの談だが、それで言えばHeliosはほぼ気になる部分が無く、Oracleは高域の細いシャリ付き、5/COSMOSは中域以下の量感がそれぞれ気になり易いのに対し、SA6で真っ先に引っ掛かるのは高域の荒っぽさ(OFF)/低域の量感(ON)。
 総合的な解像感はそこそこ。スイッチ位置問わず明瞭感が優秀。CIEMライクなシルエットだが装着感はOracleに劣る。音量の取れ易さは程々。

・UM 3DT
【イヤーピース:acoustune AET07 Mサイズ, ケーブル:NICEHCK Oalloy】
 2way3DDという変態構成から低域マシマシな音を想定したら大間違い。むしろフラットに近い真っ当なバランスで、下手すりゃモニター的かも。
 粗さはあるがあまり荒っぽくはなく、雑でなく「元気」と思わせる鳴りっぷり。異論を承知で形容するなら「解像感を落とす代わりに潑溂さを与えたHelios」って感じ。DDならではの力感――空気を「叩く」感覚や、嫌気を覚えない程度の刺激が好ましい。
 感度はSA6と同程度。SA6よりも耳を突かないので音量を上げ易い。パッと見、結構嵩が張っているシェルは実際に装着してみると外耳孔周辺への収まりが良く、安定性高め。流石はカスタムIEMの老舗。

・FiiO FD5
【イヤーピース:acoustune AET07 Mサイズ, ケーブル:KBEAR Limpid Pro KBX4913】
 「ズドンシャリ」。純銀線にリケして多少マシになったはずだがそれでも未だに低域の主張がすっごい。正にベースヘッズ御用達ホン。
 面白いのは低音の量感が凄い故に全体として低く重~い鳴りであるにも関わらず、中域~高域が埋もれてなくて解像感がちゃんと在ること。流石のハイレゾ世代と言うか。
 ベリリウムコーティングしたDLC振動板使ってるだけあって、中域〜高域はレスポンスの良い音を鳴らす。低域も締まりの無い音ではなく、基本的には重厚で良質。ただその重厚感のせいでかなり聞き疲れ易い。普段モニター的なバランスを尊んでる身としてはやはり低域過剰気味。
 筐体はクロムメッキされたステンレスで重量感たっぷり。傷付きやすいので取り扱い注意。装着感は普通。悪くは無い。5/COSMOS程では無いが小音量でも十分な音圧を確保可。

・RAPTGO HOOK-X
【イヤーピース:付属黒軸Mサイズ(SpinFitの亜種?), ケーブル:デフォルト】
 平面駆動にピエゾも積んでしかも開放型、とイロモノまっしぐらな変態機。音作りもまさに奇特――なブツを期待していると肩透かし食らう可能性アリ。
 ちょっと低域寄りな鳴らし方でバランスは5/COSMOSやFD5に近い。しかし開放型故に低音の圧迫感が薄く、量感の豊かさと負担の少なさを両立しているのは巧い。加えてピエゾドライバの効果で高域に僅かだが粗く刺激があり、少々引っ込んだ中域と合わさって独特な音色を作っている。断じてモニター的では無いが、意外にも分離感に優れていて構成要素の聞き分けが容易。
 率直な話解像感は甘めで、明瞭感は普通。繊細さや滑らかさ、丁寧さも其程。だが不思議と聞き易く、それでいて退屈では無いという中々聞いた事の無い音。ユニークだがエキセントリックではなく、派手さは無くて良い意味で地味。
 何気に装着感が優秀。挿し込みは比較的浅いが外耳孔周辺への収まりが良い。傾向は全然違うがボリュームの取れ具合と上げ易さがUM 3DTとよく似ている。


・解像感ランキング
 Helios>>Oracle>5/COSMOS>SA6>UM 3DT≧FD5>HOOK-X

・装着感ランキング
 Oracle=UM 3DT>HOOK-X>SA6=5/COSMOS>FD5>Helios

・帯域バランス分布
【高域寄り】SA6(スイッチOFF)>UM 3DT>Helios(ほぼ【フラット】)>Oracle>SA6(スイッチON)>5/COSMOS>HOOK-X>FD5【低域寄り】

・個人的好み度
 Helios>>>UM 3DT≧HOOK-X>Oracle≧SA6>5/COSMOS>FD5


 ――と、一通り聴き比べた所感が以上の通り。
 Heliosがレファレンスになっているのは最早言う迄も無い。

 最後にランキングやら分布やらで順番付けしてみたのを改めて眺めてみると、レファレンスたるHeliosはさておき、解像感やバランスのフラットさと、好み加減がサッパリ一致しないのが我が事ながら何とも面白いねえ、と。
 潑溂として元気なUM 3DTと、解像感甘いけど色々と面白味の多いHOOK-Xが好み上位に来てる辺り、ヘンテコな構成が好きになりやすいんかしらん自分? でもこの二機種って嫌な耳の突き方してこないから滅法聞き易いんよな…

 にしても、以前はSA6やOracleがレファレンスだったハズがあまりにも感想変わり過ぎてて一体全体何が起きたん????、みたいな。いやどー考えてもHeliosのせいなんだけどね…
 約120kを奮発した価値はあったと言うか、Heliosの前ではSA6やOracleですら「モニターないしはフラットバランスになりきれていない」と感じてしまうのは、価格差って残酷……としか言い様が有りんせんのを如何せん。(ぇ
 逆にUM 3DTが急浮上して、更に更に、新参中の新参であるHOOK-Xに好感触覚えちゃうのだから、「レファレンス」の更新ってのは効果デカいなー。音色とか質感とかって大事。



※追記:5/COSMOSのリケーブルによる鳴り方の変化

 今回の記事を公開する前に呟き帳で既に言及しているが、5/COSMOSにAliから仕入れた「NICEHCK CoaxialSir」(※6N 銀箔メッキ単結晶銅線と銀メッキ線を同軸リッツ構造で束ねたミックス線)を挿してみた所、低域寄りで低く重めだった鳴り方がかなり変わった。
 具体的には、ともすれば引っ込み気味だった中域~高域が前に出てきて、ハッキリ響くようになった。相対的に低域が大人しくなり、Limpid Pro KBX4913使用時の音よりもバランスが良くなる、という個人的に好ましい変化を得られた。全体的な明瞭感が明らかに増しており、一段階上の音になっている……気がする。

 正直、CoaxialSir使用時の音であれば上述の帯域バランス分布と好み度の並びが変わってくる。それこそ「Oracleの解像感と低音の量感、SA6の明瞭感を良いトコ取りした」音に近い風情なので、この状態の5/COSMOSなら手持ちでもトップクラスに躍り出かねない。
 いやまあそれでもHeliosとタメ張れるレベルってワケじゃないが……アイツは流石に例外過ぎ。解像感のバケモノ。

 ってなワケでランキング改定。此方↓。

・解像感ランキング
 Helios>>Oracle≧5/COSMOS(with CoaxialSir)>SA6>UM 3DT≧FD5>HOOK-X

・帯域バランス分布
【高域寄り】SA6(スイッチOFF)>UM 3DT>Helios(ほぼ【フラット】)>Oracle>5/COSMOS(with CoaxialSir)≧SA6(スイッチON)>HOOK-X>FD5【低域寄り】

・個人的好み度
 Helios>>>5/COSMOS(with CoaxialSir)≧UM 3DT≧HOOK-X>Oracle≧SA6>FD5

 元々SA6よりも解像感優れてるっぽいのが、CoaxialSirによって低域寄りのバランスを改められた事でOracleに匹敵するレベルまで引き上げられ、随分と聞き心地の良い音を鳴らすように。シャリ付かない高域、明瞭な中域、量感はあれど緩さはない低域、と三拍子揃っていて大変宜しい限り。
 難点はCoaxialSirの取り回し難さ。針金みたいな硬さこそ無いが、とかくコシが強くびょんびょん跳ねるのが厄介。

 因みに5/COSMOS+SpaceCloudもCoaxialSirと似た変化を得られるが、多分後者の方が変化の度合い強め。CoaxialSirは一聴して「ぇ、ちょっと待って何か全然違う…」とびっくりさせられたが、SpaceCloudは其処迄の驚きを得られなかったし。
 SpaceCloudは本体とケーブルで色味が比較的揃うのと、取り回しが未だ悪くないのがメリットか。ま、私的には5/COSMOS with CoaxialSirの見た目気に入ってるけどねー。NICEHCK製品にしてはプラグのデザインが凝っていて全体の質感は概ね良好なんで。

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