K701をリファレンスにUE700r・X5・HiDefJaxの比較をば。
HP-A3を使用。
<UE700r→X5>
輪郭が甘くなり、高域のエッジが収まって全く刺さらなくなるため非常に聴きやすくなる。また中域~低域の量がかなり増え、全体的に音の量が多くなった印象。迫力は確実にX5の方が強い。
悪く言えば「曇る」の二文字だが、個人的には決してX5が悪いとは思わない。むしろこの聞きやすさは特筆に価する。
<X5→HiDefJax>
先程迄の曇り感が吹っ飛び、輪郭がシャッキリして高域が金属的にシャリつくようになり、抜けが良くなって全体的に音が明るくなる。但し容赦なく刺さるので大音量でシンバルとか聞くのはやめといた方が良い。
所謂高音寄りのドンシャリで、ボーカルは僅かに引っ込んだ感じがある。シャンシャン言わない曲を明るく楽しむなら良い。
<HiDefJax→UE700r>
抜けが悪くなり少し暗くなるが、あくまでHiDefJaxと比較した場合の話。密閉型カナルとしては十分なレベルだろう。音が落ち着いた風情になり、フラットに近い調子に変わる。シャリシャリ言わない分穏やかだがそれでもシンバルやサ行は刺さる。
低域は多いわけではないが量は十分あり、思ってたよりもしっかり響く。中域~高域も問題無し。曇りが無く綺麗に鳴る。高域の刺さりが気になることを除けば頗る優秀で、何でも鳴らせる感じ。穏やかなアンビエントなんかと合わせるとかなり良い。どうしてもサ行が気になる場合はボリュームを落とせばOK。遮音性が良いのでそれでもちゃんと聞ける。
<UE700r→K701>
分かっていたことだがコレは流石に勝負にならないww高域から低域まで過不足なく鳴り、抜けは素晴らしく、聞こえ心地はナチュラルで、低域はよく響き、高域は繊細に伸びるのに全く刺さらない……と、音のレベルが桁違いだった。何鳴らしてもK701の方が優秀。改めて元フラッグシップ機のポテンシャルを思い知った。
……これで装着感がもうちょいどうにかなれば何も言うこと無かったのにねえ……
<UE700r雑感まとめ>
音はいっそフラットと言ってもいいが、厳密には低域が若干弱く高域(特にハイエンド?)が少々強めなバランス。要するに高域寄り。密閉型カナル特有の閉塞感のようなものは多少あるが、それでも籠もり・曇りの類は少ない。少し耳を慣らせば全く気にならなくなるレベル。
方々で言われているように高域は刺さる。特にシンバルやサ行。しかし、それ以外では刺さるというよりも所謂「キラキラしている」位の感覚で、自分のライブラリでは偶に目立って刺さる曲があるかないかというくらい。また音量を下げればある程度は収まる。同じく高域が刺さるHiDefJaxとの違いは、そんなにシャリつかない点。
低域は思っていたよりもずっとよく鳴る。流石にズンズンドスドス響きまくるわけじゃないが、コレで足らんというのは余程の低音好きのみではなかろうか。自分はこれで十分。X5みたく量が多いのも好きだが。
装着感は優秀。非常に小さく軽いので気にならない。コードはX5のものより太めで、意外にそう細くはない。柔らかめで取り回しもしやすい。遮音性も上々だが、音漏れが少しあるので静かな場所で使う際は注意。
付属品はイヤーピース(シリコン5サイズ+コンプライ2種)に四角いケース。パッケージデザインというか箱の構成が優秀で、内箱はそのまま蓋付きの箱として使えるようになっているっぽい。ここが中々感心した。
総じて、この品質で10.8k(※音屋価格)だったら十分過ぎると言えよう。流石にリフレッシュ前のに付いてた二万とか三万ってのは高過ぎると思うが、一万円台前半で手に入るならほぼ確実にお買い得。文句無し。
仕様変更でL字プラグになったのと高域の刺さりを何とも思わないのならホントにオススメ。
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