2011/10/30

イヤフォン雑感:Etymotic Research ER-4B ファーストインプレッション

 前々からER-4そのものはかなり気になっていたのだが、X5やHiDefJax、UE700rといった10kオーバーのカナルで正直なところ多少肩透かしを食らい気味だったこともあり、手が出せずにいた。
 が、4Bの「バイノーラルに特化」「4Sに比べ数が出ていない」「人によっては4Sより良い」という謳い文句やらコレクター心を刺激するマイナーさやら評判やらに乗っかる形で、今回衝動的に購入を決意。…………先々月HD25originals買ったばかりなのに何やってんだ自分よ……(溜息

 さて、音出し一発目の感想だが…………一聴して驚いたのはその凄まじいクリアさ。某所のレビュー宜しく「屋根の無いアラスカ観測所で聞いているよう」な鮮明さで、暫く密閉型カナルとは到底思えなかった程。
 ただ、ネットでレビューを漁った際に見た「オーバーブライト」という表現も良く分かる。鮮烈さすら感じる中高域に比して、中低域の量感がやはりというか薄い。低域の量感がしっかり出て来るレベルまで音量を上げると、高域がかなり耳を突くようになってしまう。
 そこでふと思い立って、4Sに似せるようにイコライザで高域を調整してやったところ、ブライトさが抜けて中低域が主張する、率直に言えば大変耳に優しく聞きやすい音に激変。具体的には5kHz以上を1~5dB程落としたのだが、真逆それだけで此程変化するとは想像していなかった。自分がリファレンスとしているK701やHD595との違和感が殆ど無いとかどんだけ…
 しかし高域が耳につきにくくなった代償として、さながらクリスタルじみたとんでもなく鮮烈な音は失われる。まあ仮想4Sの音も十二分にクリアで流石高級カナルと感心させられるレベルの代物ではあるのだが、……ううむ、中々難しい。我が愛すべき701や595の鳴らし方に近いのは確実に仮想4Sだと思うが、されどこの恐ろしい程鮮明な音も捨て難く、悩ましい限りである。
 現在、高域を落とす代わりに5kHz以下を1~5dB上げた別パターンの仮想4S設定でブレークイン中。低域の量感と高域の鮮烈さが程良く緩和されることを狙ってゴリゴリと。

 ところで同じ密閉型カナルであるX5やHiDefJax、UE700rやUE500との比較だが、……正直勝負にならないと言って良い。4B&仮想4Sの方が耳に届く音が遥かに「自然」で、こっちを聞いた後でX5を聞くと中域(特に中低域)がかなりモコモコして聞こえ、UE700rに変えると音がザラザラするように聞こえてしまう。
 まあその辺はやはり、補聴器メーカーであるエティモの方が外耳道を通り抜ける音に関しては専門家ということなのだろう。伊達に長年医療機器作ってない、ってとこか。……そう考えると、同じくイヤホンメーカーでありながら補聴器メーカーでもあるWestoneの音が俄然気になって――――って自分これ以上散財する気かいなアホちゃうかもう……orz

 ……こうなりゃX5もHiDefJaxもUE700rも売っぱらって4S買い足そうかないっそ……(ォィ

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