2020/07/01

Pocophone F1とUSB-DACとの接続について

 以前xDSDを繋いでビットパーフェクト再生が全然上手く行かず、その後音楽用途は完全に捨てていたPocophone F1。
 USB-DACの直結はダメでもLDACが使えるならXD-05 Plusとペアで利用する価値有るな、と考えて、適当なmicroSDに楽曲を叩き込んで再びDAPライクに使い始めた。

 んで、再び使い始めたついでに、もう一度USB-DACと直結してビットパーフェクト再生出来るか実験してみようと思った次第。
 Pixel ExperienceもAndroid 10にバージョンアップしたし、ひょっとするとひょっとするかも?と淡い期待を抱いてしまったのである。


・ホスト端末
 Xiaomi Pocophone F1
 (Pixel Experience(Plus edition, ver.20200609-0858)導入済)

・クライアント端末
 iFi xDSD(Firmware v5.20)
 xDuoo XD-05 Plus

・使用プレーヤーアプリ ※全て最新版
 USB Audio Player PRO(UAPP)
 Neutron Music Player
 海貝音楽(Hiby Music Player)

・使用ケーブル
 xDSD:Apple USB-C - USBアダプタ
 XD-05 Plus:FiiO LT-TC1 or XD-05 Plus付属USB-C to Cケーブル


 実験対象の概要はこんな感じ。
 では結果をば。


<Pocophone F1 to iFI xDSD>

・UAPP and Neutron
 ネイティブ再生はPCM96kHzまで。DSDは5.6MHzなら96kHz(Neutron)/88.2kHz(UAPP)へ強制ダウンコンバート。

・海貝音楽
 DSDはおろか、PCM96kHzすら再生不可。そもUSB-DACが正常に認識されていない?


 あー、やっぱダメかー……Pixel Experienceがバージョンアップしてもやはり無理なもんは無理らしい。
 でも折角始めたんだし、取り敢えずダメ元でXD-05 Plusも実験してみようと。


<Pocophone F1 to xDuoo XD-05 Plus>

・UAPP and Neutron, 海貝音楽
 DSDのネイティブ再生可能を確認。異常無し。ビットパーフェクト再生成功。


 ……………………んんんんんん゛ん゛ん゛ん゛ん゛??!!?!!??!


 あれーおっかしいなー、フツーに再生出来てるけど何でかなー……


 …………いやホントに何でやねん!!?? 嘘ぉ?! 何で出来んの!?



 ――そう、結果はまさかの「ビットパーフェクト再生可能」
 XD-05 Plusが相手なら、Pocophoneで何の問題も無くビットパーフェクト再生出来てしまったのだ……!





 ……正直、アタマが混乱してしまってどうしたもんか。
 まさかPocophoneでこんなすんなりビットパーフェクト再生出来るとか思っても見なかったので、怒りとか悲しみとか喜びより、今はただ純粋に疑問しか浮かばねえ…

 当初、LT-TC1使って成功して、ケーブルのおかげかと邪推してXD-05 Plus付属のケーブルに切り替えたら、そっちでも成功するもんだから呆気に取られた。要は「ケーブル依存の成功ではない」という事である。
 しかし現に、xDSDではうんともすんとも言わない事を自ら確認しているので、じゃあxDSDとXD-05 Plusの違いは一体何なのだろうと。……勿論、専門家でも何でも無い身ではその辺詳しく分かるハズ無いのだが。

 参考までに、AP80はxDSDでもXD-05 Plusでも、何方も確りUSBオーディオデバイスと認識して出力してくれる。故に何方でもビットパーフェクト再生が可能である。
 また、以前UAPPの作者の方とメールでやり取りした際、PocophoneからxDSDはUSB Audio Class 1.0で接続されてしまっているようだ、と聞いた。逆に言えば、XD-05 PlusはPocophoneからUSB Audio Class 2.0で接続出来ている事になる。

 この場合、「ボトルネックになっているのは何なのか?」がホント謎よなあ……PocophoneはxDSDに対して有効なドライバを持ってないのに、XD-05 Plusが相手なら持っていると言う訳やろ? どういうこっちゃい。
 例えば、Pocophoneは実際にUSB-DACの認識に難があるのを、XD-05 Plus側が何らかの理由で解消しているとか? ……いやしかしクライアント側でそんな制御出来るんか??
 または、挙動としてはxDSDが最もおかしくて、酷くホスト側を選別してくるとか? ……それこそどんな設計してんねんという話で。
 う~~~~~む、分からん…


 ……分からんが、兎に角一応「PocophoneとXD-05 Plusとならオーディオ環境としてマトモな運用が出来る」事は分かった。
 AP80と違って「ネットワーク経由でファイルダウンロードしてmicroSDに移す」ってフレキシブルな真似出来るし、丁度サイズ感合うし、便利に使えそうでコレは助かる。
 選択肢が増えるのは良い事だ、うん。


 取り敢えず念の為、XD-05 Plus接続時のログファイルをUAPPで出力して、またUAPPの作者の方に送信しておこうかな…



※追記[200702]:USB-C to Cホストケーブルについて

 PocophoneとXD-05 Plusを繋ぐ場合、ストレートケーブルであるLT-TC1よりも端子が両端共にL字になっているXD-05 Plus付属のケーブルの方がコンパクトに纏められるのだが、如何せん短過ぎて(10cm程度)やや使いづらいのが難点。つーかちょっと大きくズレるだけで接続不良起きてしまうのがかなりストレス。流石に断線ではないだろうが…
 「両端がUSB-CのマトモなOTGケーブルなんてLT-TC1以外じゃ先ず見つからんよなあ…」と以前書いたように考えつつも、一縷の望みを託して密林を捜索してみたところ――


 あったーーーーー!!!!!
 何だよあるじゃんナイス密林いやアイネックス……!!

 調べてみるとコンセプトが「スマホとポタアンのOTG接続用」という正にドンピシャなシロモノで、昨年末から販売され始めたものらしい。端子の端から端までだと16cm在るらしいので、コレなら余裕持って繋げられる。05BL Proの充電端子用に、と思って既にカートに入れてあったUSB-Cホコリ防止キャップ共々速攻で注文。いやあ探してみるもんだ…
 よくよく考えたら最近は「有線で繋げばUSB-DACとして使えるBluetoothレシーバー」とか結構出て来てるもんなあ。最近の売れ筋だとFiiO BTR5とか。全くニーズが無いわけじゃなくなってきてる、ってことかねえ。


(※補足追記[200703]:
 密林から届いた上記Type-Cホストケーブルを早速使ってみたのだが、PocophoneとXD-05 PlusではPocophoneがXD-05 Plusを一切認識せず、XD-05 Plus背面のLINKランプ(青色LED)が全く点灯しなかった。
 ではAP80はどうかと挿してみたら、いきなりAP80の電源がぶった切れるという珍事が発生。どういうことなの……

 こんな状態ではとても使えそうにないので、直ぐに返品手続きを開始した次第。
 何だよダメじゃんアイネックス……orz)



※追記[200703]:Bluetooth使用時のNeutron Music Playerの設定について

 PocophoneとXD-05 PlusをLT-TC1使ってUSBで有線接続、或いは05BL Pro交えてBluetoothで無線接続、と色々繋ぎ方を実験していたのだが、Bluetooth接続中にNeutron Music Playerを使っていた際、LDACを使っているにも関わらず96kHz/24bitの音源が何故か48kHz/16bitにダウンサンプリングされてしまうという現象に出会した。
 ……さっさと結論をぶっちゃけると、コレはNeutronの設定で「オーディオハードウェア→一般的なドライバー」がオフになっていたせい。有線接続する際にOS標準ドライバーを回避するため切っていたのだが、そもそもLDACに関してはAndroidがデフォルトでサポートしているモノなので、LDAC使うならむしろ「オーディオハードウェア→一般的なドライバー」をオンにした方が良い御様子。盲点と言えば盲点だった。
 因みにLDACがちゃんと機能している場合、副次的な効果として、44.1kHz/16bitは44.1kHz/24bitにちょこっとだけアップサンプリングされる模様。まあ、多分誤差の範疇だと思うが…



※追記[200718]:xDSDの挙動について

 AZLA MK2の鳴らし込みにAP80とxDSDのペアを使っているのだが、…………xDSDの挙動が余りにもアレ過ぎると言うか、少々うんざりしてしまった。
 一応言っておくと、音が悪いというわけではない。その点は問題無い。問題はむしろそれ以前――――xDSDをDAPやスマホと接続した際の挙動の安定性、である。

 恐らくxDSD側のドライバ或いはホスト認識辺りの問題だと思うが、ちょっとしたことで音が出なくなってしまいがちなのよなあ…
 AP80との接続中にAP80が休止入って電源切れたりすると音出なくなって。
 Pocophoneとの接続試験やって音出ないのを確認後にAP80へ戻すとやっぱり音が出なくなって。
 ファームウェアがv5.30の時にFLAC192kHz/24bitを再生しようとすると失敗してその後うんともすんとも言わなくなって…………orz

 なまじ後から仕入れたXD-05 Plusが非常に安定して動く分、余計にxDSDの安定性の悪さが際立つのがねえ……しかもXD-05 Plusなら有線でもPocophoneがフツーに認識してくれるし。尤もXD-05 Plusにも「Type-C to CのOTG対応ケーブルが大変希少」という欠点はあるけど。
 またずっと気になっていたのが、「AP80とxDSDの組み合わせだと、何かしら曲を再生する際に冒頭がほんの僅か切れてしまう」こと。少なくともAP80単体やXD-05 Plusと組み合わせた時には確認されなかったことなので、xDSD固有の現象と思われる。

 音が出なくなると曲を再生させても「ジーッ」というノイズがずっと鳴りっぱなしになってしまうのだが、コレ、何故かファームウェアの書き替えをやると直る。内部の処理というかキャッシュというか、その辺が一旦リセットでもされてキレイになってんだろーか。でもホントはファーム書き替えなんぞ頻繁にやりたかないんだけどなあ…

 対応フォーマットの幅広さやサイズ感、肝心の音質は優れているものの、DAPやスマホと接続する際の安定性がイマイチ宜しくないのはぶっちゃけフラスト溜まる。トイレ行ったり電話したりでちょっと曲止めてイヤフォン外したい場合は必ずxDSDの電源を落としておくなど、気を使う必要あるし。

 しかし何だかんだ言って、散々愚痴ってても当分は手放す気無かったり。
 サイズがAP80と組み合わせやすいし、XD-05 Plusはイヤフォンにはパワフル過ぎるしなー。それにPHPAが二台くらいあっても全然困らんどころか、用途毎に使い分け効いて中々乙なモンだって分かったし。まだまだ使い倒すぞー、xDSD!

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